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桃井式性格判断概略


 分類に優れた躁鬱質・癲癇質・分裂質のクレッチマー分類と神経質・パラノイア・ヒステリーの病理性格分類をベクトル座標分類して統合し桃井式性格判断を作成した。性格分析の詳細における参考文献は主にデータベースの豊富な鈴木秀子氏のエニアグラムに関する著書を、性格と気質に関しては宮城音弥氏の著書『性格』。どちらも非常に優れた著作なので読本を推奨する。マトリックス作成のヒントを与えて下さった佐藤隆法氏に感謝の意を表する。研究が、いや全ての営みが先人の功績に依るところが多く今研究も『躁鬱質・癲癇質・分裂質のクレッチマー分類と神経質・パラノイア・ヒステリーの病理学分類をエニアグラムと統合しベクトル座標分類を行った性格分析理論』と称するのが正式であるが支障を来すことが推量されるので僭越ながら『桃井式性格判断』と略称する。

性格分類とエニアグラム分類の性質

クレッチマー分類
○躁鬱質
 一般に肥満型に多く善良、温和であるが気分の浮き沈みが多く、愉快な時(躁)と落ち込む時(鬱)が交互に訪れるという特徴がある。 行為形式やコミュニケーションを主に感情で行う。


○癲癇質
 一般に中肉、筋骨型で保守と組織型の傾向があり一般に丁寧で義理堅いが時に激怒する傾向がある。行為形式やコミュニケーションを主に本能で行う。


○分裂質
 一般に痩せ形で繊細さと鈍感さ、熱狂と冷静など、文字通り性格に極端な両端が内在してスイッチのように頻繁に肯定感情と否定感情が変じる。行為形式やコミュニケーションを主に思考で行う。


 気質は躁鬱質と癲癇質と分裂質の性格保持の比率と程度により様々な形態に変化する。




病理性格分類
○神経質
 内向型で劣等感(不完全感情)が強く、おずおずとしていて強迫観念や恐怖症がある(弱気)。

○パラノイア
 中間性格で所属する組織に馴染んでいるが、それが極端になると自我が肥大して自身が所属する組織や自身の考えに執着し非社会型の反応を示す(偏執・標準)。

○ヒステリー
 外向型でアグレッシヴ、勝負事を好む傾向があり虚栄心が強い(強気)。

神経質・パラノイア・ヒステリー性格も性格保持の比率と程度により様々な性質を示す。

エニアグラム分類との関連
○癲癇 神経質タイプ=タイプ1完全でありたい人
 完全を志向し不完全に対する怒りを抱えている人でありながら、組織に忠実であり怒りを回避する人である。組織型であり怒りが特徴という点が癲癇質の気質を、不完全感情が神経質性格を示している。

○躁鬱パラノイアタイプ=タイプ2人の助けになりたい人
 情が深く人々の手助けをする人であり、相手によって幾つもの自分を演じ分ける人である。情が深いという特徴が躁鬱質の気質を、相手によって自分を変えられるという性質が中間性格であり順応型であるパラノイアの性格を示している。

○躁鬱 ヒステリータイプ=タイプ3成功を追い求める人
 成功するためにいかなる努力も惜しまず、その成功で得られる周囲からの評価や愛情を必要とする人。周囲との関係性を生き甲斐とする特徴が躁鬱質を、成功という外界での成果にこだわる特徴がヒステリー性格を示している。

○躁鬱 神経質タイプ=タイプ4特別な存在であろうとする人
 感性が豊かで思いやりがあるが自分の存在の矮小さを感じていて鬱の状態になりやすい人。感情での行為形式や鬱という状態が躁鬱質の気質を、自身の矮小さを感じる劣等感が神経質の性格を示す。

○分裂パラノイアタイプ=タイプ5知識を得て観察する人 
 知識を蓄えることを好み観察や分析を得意とするが人との交わりによそよそしさがある人。思考で行為を行う点が分裂質の気質を、外界から遠ざかり自身の思考に固執する点と内向外向における中間性質がパラノイアの性格を示す。

○ 分裂 神経質タイプ=タイプ6安全を求め慎重に行動する人
 安全を求めグループに忠実だが自身を保護する権力に対して恐怖と不信を同時に抱いている人。従順と抗いという思考における両極が分裂質の気質を、常に安全を求める恐怖心が神経質の性格を示す。

○分裂 ヒステリータイプ=タイプ7楽しさを求め計画する人 
 ポジティブで楽しい計画や語らいを好み周囲に好影響を与えるがやや利己型で苦しみを回避する人。談笑といった思考での交際を好む点が分裂質の気質を、快活な外向性質がヒステリーの性格を示す。

○癲癇 ヒステリータイプ=タイプ8強さを求め自己を主張する人
 正義の為に戦い、度量がありその強さで味方を守るが強さにこだわり敵だと体感した存在に対して非情な人。強さという本能での行為形式が癲癇質を、アグレッシブな外向性質がヒステリー性格を示す。

○癲癇パラノイアタイプ=タイプ9調和と平和を願う人
 平和主義者で懐が深く周囲に平和と安心の穏やかな環境を整えるが成り行き任せで融通の利かない人。習慣のままに行為する惰性の本能型行為形式が癲癇質の気質を、周囲と調和する組織型性質がパラノイアの性格を示す。

躁鬱質・癲癇質・分裂質のクレッチマー分類と神経質・パラノイア・ヒステリーの病理性格分類をベクトル座標で分類した際の重心が中心性格である。但し重心が癲癇質やパラノイアに存在しても癲癇質の比率が低い躁鬱質と分裂質の中間型、癲癇質の比率が低い神経質とヒステリーの中間型であるケースがあるのでその際は躁鬱質と分裂質、神経質とヒステリー性格を照しその中間性格と考えるのが妥当である。

性格の決定因子


 先ず躁鬱質・癲癇質・分裂質のいわゆる気質は体型との関連性が高い。そして体型は太りやすい(躁鬱質)、がっしりしている(癲癇質)、食べてもあまり太らない(分裂質)といった風にDNAによってある程度決められている。但しスポーツを続けることで癲癇気質、飽食小食を続けることで躁鬱気質や分裂気質に近づく。
 一方の神経質・パラノイア・ヒステリーのいわゆる外向・内向性格はコミュニティにおける役割によってより活発に変化すると思われる。
 神経や気を使う作業の際にはより神経質に、周囲との調和を求められる作業の際は中間性格(パラノイア)に、スポーツを行う際にはよりヒステリーにといった具合である。個々の基本性格は幼少、人間最初のコミュニティである家族において補完形成される(つまり家族の性格が自身の性格を決定づけるファクターとなる)と考えられるが
近年の脳科学研究ではこのような性格を決定づける器官が明らかにされつつあり、その器官が人によって生まれつき異なることからDNAによる影響も少なからず存在する。しかしながら総合して、

気質の決定因子=環境<遺伝
性格の決定因子=環境>遺伝

と言うことができるだろう。


自己性格を診断する(執筆途中)

 
さて、いよいよあなた自身の性格診断を行うとしよう。
 方法は簡単、60の質問に答えて簡単な計数をするだけでいい。

躁鬱質タイプチェック
・太り気味である、乃至太りやすい。
・感情の振幅があり愉快な時と憂鬱な時が交互に訪れる。
・人との交わりを好む。
・人道主義である。
・臨機応変な性格だ。
・好調と不調の差が極端である。
・人の価値を好き嫌いで判断する傾向がある。
・ルーティンワークが苦手だ。
・感情に流されやすい。
・連想思考や理論の統合が得意である。

癲癇質タイプチェック
・筋肉質でがっしりしている。
・礼儀正しいが時として激怒することがある。
・義理堅く正義感が強い。
・縄張り意識が強い。
・集団への所属意識が強い。
・本能に基づき行為する性格である。
・スポーツや旅行など肉体の冒険を好む。
・頑固で融通の利かない性格である。
・保守性格である。
・連想思考や論理思考に乏しいが持続力継続力がある。

分裂質タイプチェック
・痩せている、乃至食べてもあまり太らない。
・敏感と鈍感など矛盾した考えが内在している。
・スイッチのように考え方が極端に変化する傾向がある。
・人の言う善悪という概念があまり理解できない傾向がある。
・動作や表現においてややマシーナリーである。
・客観的であることを重んじる。
・分析や観察、論理思考が得意である。
・矛盾した意思伝達を行う傾向がある。
・思考型性格である。
・興味のあることなら久しく持続出来る。

神経質タイプチェック
・自己矮小感や劣等感がある。
・強迫観念に囚われやすい。
・恐怖心を感じやすい。
・繊細な性格である。
・何かと疑い深く被害妄想の傾向がある。
・くよくよしがちである。
・不完全感情がある。
・自尊心が低い。
・仕事などの役割で過剰より不足が問題となることがある。
・優柔不断の傾向がある。

パラノイアタイプチェック
・一つの考え方に執着する傾向がある。
・自己喪失を感じることがある。
・集中力と継続性に秀でるがその対象を取捨選択する能力が乏しい。
・周囲に流されやすい傾向がある。
・同じ事を続けるのが苦にならずむしろそれで安心する。
・自信家であり、自分が重要人物や選ばれた人間だと思い込む傾向がある。
・自我が強い。
・何かと執念深い。
・一つのことに手をつけるとブレーキが効かなくなる。
・自己中心型である。

ヒステリータイプチェック
・アグレッシヴな性格である。
・時々周囲に対して強く当たってしまうことがある。
・ライフスタイルやファッションで絢爛華美を好む。
・わがままで自分勝手な傾向がある。
・何かと虚勢を張ることがある。
・ちやほやされるとついその気になる。
・ポジティヴだがラフな性格である。
・仕事などの役割で不足より過剰が問題となることがある。
・オプティミスティックだが嫌なことがあったりするとすぐ憤慨する。
・勝ち気である。
  (質問の文章は宮城音弥氏著『性格』の性格調査票を照査し改変している)

 この60の質問に はい(10)・どちらでもない(5)・いいえ(0) まで10から0で応じ、図の各気質性格へと振り分け、気質×性格の計を各タイプへと記入して行こう。それがあなたの各気質性格タイプのパーセントとなる。



 さて重心だが気質だと躁鬱質のパーセント×1から分裂質のパーセント×−1を引いた数÷躁鬱質と癲癇質と分裂質のパーセントの計、性格だと躁鬱質のパーセント×1から分裂質のパーセント×−1を引いた数÷躁鬱質と癲癇質と分裂質のパーセントの計で得る事が出来る。その数が0.333・・・から1まであるなら気質躁鬱質、性格だとヒステリーに重心が存在し0.333・・・から−0.333・・・までであるなら気質だと癲癇質、性格だとパラノイアに重心が存在し−0.333・・・から−1までであるなら気質だと分裂質、性格だと神経質に重心が存在することになる。



 この性格診断の結果を正確に分類すると101×101×101×101×101×101の1兆615億2015万601存在する(つまりこの性格判断だけで人間性格の多彩さを証し得る)が、今機、気質で躁鬱癲癇分裂の比率がほぼ等しい、躁鬱、癲癇、分裂、躁鬱癲癇、躁鬱分裂、癲癇分裂の比率が高いの7、病理性格で神経質パラノイアヒステリーの比率がほぼ等しい、神経質、パラノイア、ヒステリー、神経質パラノイア、神経質ヒステリー、パラノイアヒステリーの比率が高いの7、7×7=49の性格分類を行うとする。

躁鬱神経質タイプ

性格分布


性格重心



躁鬱パラノイアタイプ

性格分布

性格重心


躁鬱ヒステリータイプ

性格分布

性格重心


躁鬱神経質パラノイアタイプ

性格分布

性格重心


躁鬱神経質ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

癲癇神経質タイプ

性格分布


性格重心


癲癇パラノイアタイプ

性格分布


性格重心


癲癇ヒステリータイプ

性格分布

性格重心


癲癇神経質パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

癲癇神経質ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

癲癇パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

癲癇神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

分裂神経質タイプ

性格分布


性格重心

分裂パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

分裂ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

分裂神経質パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

分裂神経質ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

分裂パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

分裂神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇神経質タイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇神経質パラノイアタイプ

性格分布


躁鬱癲癇神経質ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇パラノイアヒステリータイプ

性格分布

性格重心

躁鬱癲癇神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂神経質タイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂神経質パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂神経質ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱分裂神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

癲癇分裂神経質タイプ

性格分布


性格重心

癲癇分裂パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

癲癇分裂パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

癲癇分裂神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂神経質タイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂神経質パラノイアタイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂神経質ヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

躁鬱癲癇分裂神経質パラノイアヒステリータイプ

性格分布


性格重心

気質と知性

 体型は気質に影響を及ぼし、気質は性格を構成するファクターとなるだけでなく、知性の性質と深く関連する。

○躁鬱質=文系頭脳

 躁鬱質は愉快な時期(躁)と憂鬱な時期(鬱)が交互に訪れるのが特徴だが、知性表現の形でも自らのその抑揚を反映するためその表現を受け取る人の『心を振るわせる』、『魂を揺さぶる』といった能力に長けている。ゆえに躁鬱質の人々は概して音楽家や作家などの優れた芸術家となり得る(いわゆる文系頭脳)。更に対人関係における親和性の通り他者の考えを受け入れ、それを連想し統合させる作業を得意としており、既存の理論や考え方を組み合わせて新たなる分野を開拓することがある。

○分裂質=理系頭脳

 分裂質は感情や本能ではなく思考によって人とのコミュニケーションを行うのが特徴だが、あらゆるシチュエーションにおいて客観的であろうとするその態度は知性においても同様に発揮され、数学計算、観察や分析などに長けており理系分野における優秀な人材を輩出している(いわゆる理系頭脳)。更に現代人の私たちに必須のツールとなっているパソコンのプログラミングにおける思考形式は分裂気質の思考形式そのものと言ってもいいほどで優れたプログラマーに分裂気質の人々が多い傾向がある。

○癲癇質=偏差値頭脳

 癲癇質は躁鬱質の感情が生み出す芸術性や連想型知性、分裂質の客観性が生み出す計算・観察・分析能力や理性論理構築能力を持ち合わせてはいないが粘り強さ、すなわち継続性という長所があり、それが知性にも発揮されるため一定の思考作業の方式さえ整っていればそこで最も高い成果を挙げることができる。ゆえに決められた問題の中で高い得点を競う試験や偏差値はまさに癲癇質のためにあるような形式である(いわゆる偏差値頭脳)。更に集団に調和する気質であるので得てして企業や政治・公務における優秀な組織人となる。

気質と価値観

気質と価値観は相関性があり、その価値観は気質によって大きく異なる。

○躁鬱質=人との関係
 躁鬱質の人々にとって最も重要なのは人との関係性である。自身の所属するコミュニティに親和性や尊敬、愛情を感じる人々がいるなら利害関係や待遇にとらわれずその人物やその人物のコミュニティに奉仕する傾向があるが、逆にコミュニティに所属する人々との関係が悪化したり尊敬や愛情を失ってしまった場合、給与や待遇に恵まれ自身の望む作業に没頭できているにも関わらずコミュニティを去ってしまうこともある。

○分裂質=自身の思考との関係
 分裂質の人々にとって最も重要なのは自身の思考との関係性である。自身に興味のある作業に没頭出来るのなら彼らは周囲の人々との関係性やコミュニティにおける自らの地位や給与、果てはコミュニティの善悪にすらこだわることもなく自身の追求する作業に没頭することが出来るが、逆にその作業を行うことが出来なくなってしまうと人間関係や給与に関わらずコミュニティを移ってしまうこともある。

○癲癇質=コミュニティとの関係
 癲癇質の人々にとって最も重要なのはコミュニティとの関係性である。彼らにとって大事なのは自らのコミュニティにおいて満足の行く地位につき、所属するコミュニティを守り発展させ、そのコミュニティから守られ給与や待遇の恩恵を受けるという相互関係である。ゆえに彼らはコミュニティとの相互恩恵さえ整っていれば人間関係や自身の興味にとらわれずコミュニティに奉仕するが相互恩恵が失われると人間関係に恵まれ興味ある作業を行えていたとしてもコミュニティを変えてしまうこともある。

同属嫌悪を回避する

 躁鬱質・癲癇質・分裂質×神経質・パラノイア・ヒステリーのベクトル座標分類からすると性格が重複しているケースが生じることになる。
 ちなみに性格が重複しているということはお互いの気心が知れて能率的であるようであるが、実は協力作業においては妨げとなることが多い。というのも両者にとって順調なときはいいのだが、何か上手くいかないことが発生した際にどちらもその事態に対応できなくなってしまう不安定なチームになってしまうからである。
 これが異なる性格同士であるならどちらかにとって危機の状態でも、もう一人にとってするとどうということのないささいな問題であるといったような相互補完が行えるのでチームが安定し、調子のいいときは異なる性格の利点が活かされ、それが相乗効果となってより大きな成果を得ることが出来る。
 更に性格が異なっていると価値観や好みが異なるので協力関係を築きやすいが、性格が重複してしまっていると価値観や好みまで重複してしまうので何かと競争関係になりやすい傾向があり、このような事態を一般に同属嫌悪という(ただし分野が重複せず、いわゆる棲み分けの出来ている状態であると逆に性格が似通った人物に+の感情を抱くようになる。例えるなら私たちが映画で自分と似通った性格を演じる俳優に感情移入し好感を持つようにである)。
 異なる性格同士であるなら1+1に相乗効果や補完効果が加わり3にも4にもなるチームワークが同じ性格同士だと機能不全に陥り1+1が1.5や1になってしまうのである。
 このような同属嫌悪による協力関係の機能不全を回避する為にも、教育者や指導者、職場における上司や人事といった人を管理する責務にある人は各人の性格を十分に把握し、機能するチーム作りを心がなければいけない(機能するチーム作りのコツについては後に述べる)。
 だが、社会生活においてはどうしても性格が似通った人々が頻繁にコミュニケーションを行ったり協力関係を築かなければならなくなる場面も出てくるだろう。そういう時は例えば躁鬱質同士の組み合わせであれば保守と組織型の傾向があり一般に丁寧で義理堅い癲癇質の性質や感情を交えない思考型の分裂質の性質を、パラノイア性格同士であればより注意深く繊細な神経質やよりアグレッシブで活発なヒステリーの性質を取り入れることによって相手との差異化を図ることが出来るようになり、円滑なコミュニケーションを行うことが可能になる。
 性格が重複する人との協力作業の際には異なる気質性格を意識しその性格を取り入れることによってコミュニケーションが円滑化するのである。

人と性格をあわせるコツ

 異なる性格同士の組み合わせは互いの弱点を補い合う相互補完と異なる利点を活かしあえる相乗効果によってより大きな成果を得ることが出来るが、しかしながら性格が異なるということは考え方や価値観が全く異なるということなので意思疎通における相互不理解が生じやすく、意思統一が行われなければ相互補完や相乗効果を活かすことが出来なくなってしまう。そこで性格が異なる人々との意思伝達における肝諦(自身と同じ性格の人との協力の際は『同属嫌悪を回避する』を参照)を記述する。

○躁鬱質と性格をあわせるコツ
 躁鬱質の人々は感情に価値を感じており、癲癇質のようなコミュニティの利害を自分の利害と一致させるような考え方や分裂質の感情を交えない理論的思考には反発のみならず、自分が存在しない、機械のようだと軽蔑さえする傾向がある。なので、躁鬱質の人々とコミュニケーションを行う際には私はこういう風に感じている、こういう風に思うと言う風にまず自身の感情を伝え、その上で癲癇質の人はこうすると所属する組織にとっても+になる、分裂質の人はこうすると理に適っているいう風にコミュニケーションを行うといい。一方躁鬱質の方から感情を重視した意思伝達を行った際にはまず、その感情に対して感情での応答を示してから癲癇質、分裂質の思考方式を伝えるといい。ところで感情に流されやすい彼らは気分によって言うことを頻繁に変える傾向があるので包括した最終意志を集約する努力が必要である。さらに彼らは好嫌感情によって人間の価値を量る傾向があるのでその基準を絶対評価にせず彼ら個人の人物評程度に留めておくのが無難である。されとて躁鬱質の人は元来フレンドリーであるので自身の内心を隠さず感情を吐露した相手には共感・同情し、スムースな意志共有が可能となる。因にその性質から好調不調に振幅の存在する躁鬱質性格者はルーティンワークが苦手な傾向があるのでフレキシブルな環境を手配する心遣いによって真の実力を発揮する。

○癲癇質と性格をあわせるコツ
 癲癇質の人々はコミュニティと自身の関係、相互恩恵を重視し、そのコミュニティにとって忠実であろうとするので、コミュニティよりも自身の感情や対人関係を優先する躁鬱質やコミュニティよりも自身の思考や興味を優先する分裂質を理解できないばかりか組織の和を破壊する危険人物と考える傾向がある。そこで、癲癇質の人々と意思伝達を行う際にはまず自身が組織に対して満足している、組織に忠実であるという意志を伝え、それから躁鬱質の人は私はこういう風に思っていてコミュニティの人々も私のように感じている、分裂質の人々はこうした方がより論理的でありそれが組織にとっても+になるという風に意志を伝えるといい。一方癲癇質の人々が組織を重視した意思伝達を行った際にはまず癲癇質その人の立場や彼の所属している組織を尊重し、それから躁鬱質、分裂質の思考方式を伝えるといい。因に彼らは縄張り意識が強くコミュニティや地位に固執するあまり融通のきかない意志決断をする傾向があるので注意が必要である。とはいえ癲癇質の人は自身や自身の所属するコミュニティーさえ保証されるなら、度量があるのであなたの感情や思考も広い心で承諾するのである。

○分裂質と性格をあわせるコツ
 分裂質の人々は自身の思考、そして自身の客観的な態度を重視するので躁鬱質のような感情性格や癲癇質のような所属するコミュニティとの関係を重視した思考方式に対して何も考えていない、頭が悪いと軽蔑する傾向がある。なので、分裂質の人々とコミュニケーションを行う際には理に適った意思伝達を行い、それから躁鬱質の人はこういう理由でこういう風に感じている、癲癇質のこういう理由で組織にとっても有意である、と伝えるといい。一方分裂質の人々が客観性を重視した感情を交えない意思伝達を行った際にはその論理的な思考方式を理解し、論理的な応答をしてから躁鬱質であるなら自身の感情、癲癇質であるなら自身とコミュニティとの関係の重要性をアナウンスするといいだろう。かつ分裂質の精神状態が悪化すると何かにつけて人々の頭の悪さを軽蔑する傾向があるが断乎として周囲の役に立たない感謝のされない知識で自慢しているだけだと周囲からも頭の悪さを軽蔑されると戒諭しよう。それと彼らは矛盾した情報通知を行い善悪の概念に乏しい傾向があるので統合した意志集約と論理ある紀律論述を行う努力が必要となる。彼らは理論に適ってさえいるならモラルを受諾することが出来る。彼らは概して知識を常に求めているので感情や共同社会が人間の行為における重要なファクターだと知るなら、思考方式以外での意思伝達にも興味を示し価値ある情報として認識するのである。

○神経質と性格をあわせるコツ
 神経質の人々は概して強権を振るう家族への恐怖や過度の父母の期待の重荷、家族の理解を得られなかった悲しい思い出を持っていて、社会生活でも周囲から圧力を感じやすく何かと恐怖心に苦しみ自己矮小感に苛まれやすいので、彼らに重圧を与えたり恐怖心をあおったり誇りを傷つけたりする言動は禁忌であり、なるべく彼らからプレッシャーや恐怖心を取り除き彼らの傷つきやすい自尊心を維持してあげるのが望ましい。神経質の人々は自己評価が低いのでそのような行為に感謝をしても横柄になったりしない。周囲と調和した際、彼らの不完全な点を把握してそれを補い細部まで完成させより安全に遂行する繊細さが活かされ周囲に貢献することになるだろう。

○パラノイアと性格をあわせるコツ
 パラノイアの人々は子供の頃家族と調和した平穏な暮らしを送ったり、過度の干渉をうっとうしく感じていたりあるいは逆にあまり構われず空気のようにして過ごした思い出を持っていて社会生活でも周囲と和し中立の観察者となり集団に溶け込んで暮らしていこうとする。彼らに関わる人々は集団の一員としての彼らを重んずると同時に彼らが個性を発揮できるよう忠告してあげるといい。彼らは集団と同調して集団のアイデンティティを自己のアイデンティティとし、自身の存在を喪失し周囲に流されやすい傾向があるからである。ミクロ集団での正義がマクロ集団からすると不義であることはよくあることであり、パラノイア性質はそのような過失の当事者となりやすいのだ。つまり何かに集中し持続する素質があるがその対象を取捨選択する能力がないので常に彼らの進路を教導する努力が必要となるということである(個人への反復性のある攻撃行動は悪化したパラノイア性格の行為象徴と言える)。彼らが意義の有る仕事等の然るべき対象でミクロ集団の利害に惑わされないマクロ集団に通じる個性を発揮できるようになった時、周囲と調和する能力と集中力持続力が 活かされ集団を平和と秩序へ導くだろう。

○ヒステリーと性格をあわせるコツ
 ヒステリーの人々は神経質の人々とは正反対に幼少から頼りない家族を保護する為に力を誇示したり親の期待に応えて評価を得たり、幸せな家族生活を送った思い出を持っているので社会生活でも周囲の人々を守り彼らの期待に応えて邁進し楽しく人々と関わろうとする。彼らに関わる人々はそのような彼らのポジティブな性質を評価し続けると同時に細部に不完全な部分がないか、そして彼らに行き過ぎがないか常にチェックしそういう傾向があるときは穏やかに諭してあげるといい。ヒステリー性格の人々は過度に外界に干渉し、その結果として自らの足下が留守になる状態になってしまったり社会性を逸脱してしまったりすることがあるからである。周囲と調和した際、彼らの外界に働きかける積極性が何かを成し遂げる際の強力な推進力となるだろう。
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